世田谷ボランティア協会が常設している災害ボランティアセンター。平時からボランティアコーディネーターの養成を行い、被災地にボランティア派遣を行っている、そのユニークな取り組みについて説明をお聞きしてまいりました。
まず驚いたのが、世田谷ボランティア協会の歴史。任意団体としてボランティア活動拠点として、1980年代地域に社会福祉協議会ができる前からボランティアマッチングの仕組みを作って活動を始めており、冒険遊び場プレイパーク事業、子どもの声に寄り添うせたがやチャイルドライン、障害者デイサービスセンターなど先駆け的な事業を数々行ってきてること。今は社会福祉法人となり、プレイパークのようにNPOとして独立したものもあるが、2005年に開設した「せたがや災害ボランティアセンター」は今でも協会の主要な事業のひとつ。
年に5回のボランティアコーディネーター養成講座を開催。毎回50名くらいの出席者がありその中の5人にひとりくらいが登録しており毎年更新しながら着々と登録者が増え、現在800名のコーディネーターがいるが、まだまだ足りないと担当の方はおっしゃっていました。世田谷区は92万人の人口に95箇所の指定避難所がある。避難所ごとの人数にすると1箇所約8人。自身が被災する可能性も考えると稼働できるのは4人が良いところだろう。区の職員だって被災する可能性がある。動ける人間は多ければ多いほどよいので、日時的に育てておくとおっしゃっていました。終了者には12回のフォローアップ講座があり、再受講も可能と言う手厚さですね。
そして、災害ボランティアは都度募集するようだが、過去の参加者の中でコーディネーター含めて2,000人の登録があるようで、メーリングリストで呼びかけることもある。そして、災害ボランティアをコーディネーターと一緒に被災地に派遣もしている。
世田谷区がこれだけシステマチックな人材育成と災害時の体制ができているのは地域の大学の協力があるのも大きく(92万人都市に18の大学があり、その中で5大学と協定を結び平時の人材育成と災害時にはマッチングセンターとなって各避難所と連携する仕組みになってる)、同じことがさいたま市で実現するのは難しいと思われるが、現状防災アドバイザーなどの有資格者を活かしきれていないし、各区で防災対策、スキルアップ施策もまちまちなので、少しでも改善に活かせたらと思います。
世田谷ボランティア協会の事務局長の若林様や、ボランティア・市民活動推進部 部長の松下様には大変お世話になりました。そして、個人的に私の選挙ポスターの写真撮影でお世話になったフォトグラファーの近藤さんにも再会できて、嬉しい驚きでした。
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