令和7年12月8日 子ども文教委員会 佐々木郷美 議案外質問 ~障害のある児童の保育園入園、いじめを行った児童生徒への支援と指導について~
- satomisasakims
- 2025年12月8日
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1.障害のある児童の保育園の入園について
⑴ 障害のある児童の保育園の受入れ枠について
障害があって加配が必要なお子さんのご家庭から保育園探しに非常に苦労されていてなかなか入園までたどり着けない、という相談をいただいて質問。
①公立保育園の育成支援枠の拡大を
●質問(佐々木郷美)
さいたま市の育成支援制度では、障害あるお子さんを保育士と2対1もしくは1対1で加配を行って受け入れる仕組みがあり、公立保育園・保育所では、2対1加配の場合は4名、1対1加配の場合は1名を2名分とカウントして最大4名分の受入れ枠を設定。
現在の公立保育園での育成支援児童の受入れ状況、および令和7年度入園時の育成支援枠への応募者数と不承諾数は。
●答弁(子育て未来部長)
現在公立保育園では、全園で育成支援児を受け入れており、本年4月1日現在の受入れ人数は、2対1の加配では135名、1対1加配では70名、計205名を受け入れている。 また、本年4月に入所申込みにおける育成支援制度適用児童数は121名のうち不承諾者数は44名。
●質問(佐々木郷美)
在園児の加配も増えている中、恐らく 1園につき最大4名の受入れ枠を超えて受け入れていただいている。しかし、そのため新入園児の募集の際に残された枠は非常に少なく、特に1対1加配のお子さんの枠は圧倒的に足りていないと聞く。不承諾が44名も出ている現状はいち早く解消すべき。公立保育園の育成支援枠を広げる検討はされているか。
●答弁(子育て未来部長)
公立保育園における育成支援児の受入れは、毎年年度当初に、卒園児分で空いた枠について新規入所等で充足をしてしまうことが多く、空きは生じにくい状況であることは認識している。引き続き、公立保育園における入所枠の拡大について検討をしてまいりたい。
また、本市におきましては、育成支援児の受入れは、公立保育園と民間保育所の両方において進めており、市全体の保育施設において受入れ数の増加を図ってまいりたい。
②私立保育園に受け入れ枠の設置を
●質問(佐々木郷美)
公立保育園以外の私立の保育園、いわゆる民設保育所での加配が必要な児童の受入れは、現在それぞれ園の判断に任せられている。受入れ状況を確認し、保護者はそれぞれ内諾を取る必要がある。現在の私立保育園での加配が必要な児童の受入れ状況をお示しください。
●答弁(子育て未来部長)
令和6年度の実績は、認可保育所271施設のうち205施設で受入れ、児童は587名の受入れを行った。
●質問(佐々木郷美)
公立保育所が59園に対し私立保育園は271園と圧倒的に数が多く、私立保育園での受皿が広がって欲しい。
今後はそれぞれの園の判断に任せるのではなく、現在受入れを行っていない園にも、できる限り段階的に受入れをお願いし、公立保育園ではどの園でも最大4名受入れ枠があるように、私立保育園も同様の固定の受入れ枠を設定し、受皿を広げるのはどうか。
●答弁(子育て未来部長)
私立保育園における育成支援児の受入れは、新年度における保育士の配置体制が不確定なのが受入れが進まない理由の一つ。私立保育園における受入れ枠の設定は育成支援児の受入れ拡大に大変有効であると認識しており、私立保育園においても受入れが進むよう、他市の事例も参考にし、施設への助成内容も検討し、取組を進めてまいりたい。
●質問(佐々木郷美)
保育士の人数と質の確保が重要だが、広げていく方向で努力いただいているか。また、そのためにやっていることがあればお示しください。
●答弁(子育て未来部長)
現在は、その枠等の拡大をできるか予算的な問題もあり、他市でどのような形で受入れ枠を拡大しているか、検討・研究しているところ。いずれしても、私立の枠の拡大、受入れの拡大は今後進めていく課題であると認識している。
●コメント(佐々木郷美)
質の確保も同時にお願いしたい。当事者の方にとっては切実な問題です。
⑵ 私立保育園における加配の必要な児童の受入れ状況
アンケートの精度に ついて
私立の保育所には、秋の時点で「来年度4月に加配が必要な児童を受入れ可能か」アンケートの調査を市が実施している。そのアンケートで受入れ可となった園に保護者が連絡を取ると、来年度の職員配置が未定なので判断できないと断られるケースがほとんど。数十件電話をして、受入れ可の回答を得られるのは1件あるかどうか。あまりにも実態とかけ離れていて、保護者にとっては精神的な負担、保護者と園の双方にとって無駄が多い。
●質問(佐々木郷美)
そもそもこのアンケートでどのような項目を聞いているのか。なぜこのようなギャップが生まれるのか。
●答弁(子育て未来部長)
アンケートの時期は、区支援課にて、加配児童の受入れがスムーズに進むよう、毎年10月の一斉入所申込みのタイミングに合わせて実施。
アンケートの設問は、加配児童の施設の受入れについて、一つ目は「条件をつけずに検討可能」か、二つ目は「条件付で検討可能」か、三つ目は「検討不可」という3択で回答するもので、その上でどんな条件であれば受入れ可能か回答する。
また、ギャップが生まれている理由は、「条件付で検討可能」は「受入れ可」としているため、10区支援課に市民の方から問合せがあった場合、アンケートの回答を10区で共有し受入れの可能性がある園を抜粋してお伝えするが、市民の方が施設に直接問合せた場合、児童の状況が条件に合わないことが起こるのでは、と想定する。
ご指摘の通り、保護者の負担が軽減されるよう、今後アンケート自体の内容の見直しや、表記の仕方、園への照会のタイミングを見極め、複数回答にするなど、よりマッチングしやすいアンケートの改善に努めてまいりたいと考えております。
●質問(佐々木郷美)
「条件付で検討可か」と尋ねると、可と答える園は多いだろう。むしろどういう条件なら可能か、何歳児以上ならば可能とか、延長保育なしであれば可能である園とか、条件によって絞り込める形にしていただくなど、また、入れない場合はその理由も明記いただくなど、実態が分かりやすく、絞り込みがしやすい工夫を!!
⑶ 受入れ状況の情報共有と更新について
また、この来年度受入れ可能な園についての情報は、保護者が区の支援課に問い合わせ、電話であれば一軒一軒、園名を聞き取って書き留める必要があると聞く。そして、各園の住所や規模は自分で調べねばならない。
●質問(佐々木郷美)
医療的ケア児の場合は、市のホームページに受入れ可能な園の一覧が、園名と住所、連絡先、定員と空きと共に載っており、定員、空きに変動があった場合は都度更新される。このように、加配が必要なお子さんの受入れ可能園も、受入れ状況の一覧がネット上で共有・更新されると、保護者はその情報を元にリサーチできるが、いかがか。 (参考☞)さいたま市/保育所等における医療的ケア児の受入れについて
●答弁(子育て未来部長)
医療的ケア児の受入れ表記は、看護師が一対一対応を行い、各保育園では医療的ケア児のための看護師を常時配置するため、ホームページ上で受入れ人数の表示が可能かつ表記しやすい。
一方、育成支援児の受入れは、各保育施設における保育士の配置を含めた受入れ体制や、保育施設の構造上の理由から、個々の施設における判断が必要なため、現状ホームページ上での公表はしていない。しかし、市民の方が効率的な保育園探しを行うために、受入れ枠等の公表は大変有効な手段であると認識する。課題を整理し、今後ホームページへの掲載等が可能となるよう、前向きに検討したい。
●コメント(佐々木郷美)
(障害の幅も広く個別の事情が多様だとは思うが)医療ケア児の場合も「個々の状況は異なるので最終的には園にお問合せください」と但し書きもある通り、同様の工夫は可能ではないかと考える。改善を要望する。
⑷ 申込み手続きの分かりやすい案内と保護者負担の軽減を
障害のある子さんの保育園入園までのプロセスはステップも多くて非常に複雑。手引きには「支援課にお問合せください」とあるだけで、具体的にどのような手順でどれくらい時間がかかるか、詳細の明記がない。公立保育園の面談や体験保育など進んで、それが駄目だった時、今度は私立保育園をまた一から調べて連絡しなければならない。 まずは公立・私立を含め、必要な手順の全体像が分かる資料を用意して丁寧な案内をし、保護者負担の軽減を。
●答弁(子育て未来部長)
育成支援制度適用の可否には、保育園での体験保育や育成支援制度適用委員会の審議等複数の手続を図るなど、個々の児童の状況に応じて対応することが多く、手続の流れは、現状では、保育施設利用の手引きの中で概略的で一般的な掲載となり、詳細の流れは、窓口等による個別の案内等としている。
一方、指摘の通り、個別案内としている部分が、保護者の制度に対する理解度が困難となっている要因。今後は、各区支援課での案内の内容も踏まえ、保護者が事前に手続の詳細を認識できる説明、分かりやすい内容・資料となるよう、検討を進めたい。
●コメント(佐々木郷美)
共通の案内資料をつくって、ホームページに掲載いただくのも一つの良い方法。
そもそも枠が少なく、さらに制度も複雑で使いにくいと、利用を推奨されていない、自分の子どもは歓迎されてないのでは、というメッセージを保護者は受け取ってしまう。障害のある子どもがいても、地域で安心して仕事しながら子育てができるさいたま市であれるよう、寄り添った対応と工夫を求める。
2.いじめを行った児童・生徒への支援と指導について
⑴ いじめを行った児童・生徒への支援や指導の現状は
全国的にいじめの認知件数、重大事態の件数は増加傾向で、昨年は最多。
本年11月21日文科省とこども家庭庁が重大事態調査を分析し、「いじめ重大化防止の留意事項集」をまとめて公表、その中の指摘に、いじめを行った児童生徒への対応について、形式的な謝罪や言葉上の反省を求めるだけでは行動変容につながらず、再発やエスカレートを招く危険があるとありました。
実際、特定の児童生徒の暴言や問題行動によるトラブルが頻発し、学校現場で周りが”気にしない”対応を取ることで、本人が変るきっかけを逸していることが往々に起こっていると推察。
いじめられた児童生徒の保護やケアは勿論最優先だが、いじめを行っている子も支援が必要で、背景には生活上の不安やストレス、感情のコントロールが難しい、人間関係構築スキルが身についていない等、本人の発達上の特性、課題がある場合もあり、原因を丁寧にアセスメントした上で継続的支援が不可欠である。
●質問(佐々木郷美)
本市はいじめを行った児童生徒への支援、指導の重要性をどのように認識しているか。
●答弁(学校教育部長)
教育委員会といたしましては、まずはいじめを受けた児童生徒の尊厳を守り、教育を受ける権利を保持する措置を講じることが最も重要と捉えている。
その上で、いじめを行った児童生徒には、その行為の重大性を理解させるため毅然とした対応を行い、再発防止に向けた行動変容を促す働きかけが重要である。
さらに必要に応じてそのいじめの背景、事情等についてアセスメントを行い、継続的な支援・指導を行うことを通して、いじめに向わない態度、能力を育成することが極めて大切。
⑵ 学校におけるいじめを行った児童・生徒への 支援・指導体制の強化について
●質問(佐々木郷美)
いじめを行った児童生徒の支援、指導を効果的に進めるには、保護者の協力が不可欠だが、教職員による教育的指導だけでなく、必要に応じてスクールカウンセラー、スクールロイヤーなど多職種の専門家にもアドバイスを求め、いじめの背景を把握した上で、時には教育的配慮の下、別室指導など具体的な行動改善が見られるまでの見守りも必要。それでも効果が上がらない場合は、学校だけで抱え込むのではなく医療機関、警察など外部の専門機関との連携も必要。
本市はこのような体制整備をどのように進めているか。
●答弁(学校教育部長)
指摘の通り、いじめを行った児童生徒への支援、指導を効果的に進めるには、学校だけではなく、保護者との迅速な情報共有や協力体制の構築、また専門家や関係機関等との連携を通して、その児童生徒に応じた継続的な支援を講じることが肝要。
具体的には、教育委員会では、いじめを行った児童生徒に対して、いじめという行動上の問題や困難さの背景にある要因を分析するため、スクールカウンセラーによる行動観察、あるいは面接等を通しましてアセスメントを行い、個別の支援、指導方法を検討している。
また、いじめ行為が発達上の特性や課題によるものと考えられる場合は、いじめを行った児童生徒の保護者とスクールソーシャルワーカーが確認を取り合い、医療との連携を提案したり、必要に応じて同行受診をしたりしている。
また、触法行為等の犯罪行為として取り扱うべきいじめは、直ちに警察と連携し対応するケースもある。
●質問(佐々木郷美)
全国の傾向だが、近年いじめの低年齢化が進んで小学校で件数が増えており、また小学校は6年間と期間も長いこともあり、暴力事案の発生も小学校は中学校の2倍。


さいたま市におけるスクールカウンセラーの勤務は、現在小学校で月2回、中学校で週1回だが、小学校におけるスクールカウンセラーの出勤日を増やすことも必要だと考える。
また、難しい事案には警察OBを学校生活指導員として派遣いただいているが、そちらも派遣期間が2週間と限られているので、戻られるとまた現状に戻ってしまうとも聞いている。必要に応じて、派遣期間の延長もお願いしたいが、見解を伺う。
●答弁(学校教育部長)
スクールカウンセラーは、令和6年度と7年度には、不登校児童生徒数の多い小学校1校と中学校2校にスクールカウンセラーの重点配置を行い、勤務日数を増やした。
指摘の通り、今後はいじめを含めた相談件数やまた不登校児童生徒数を参考にして重点配置校を検討し、国の動向も注視しながら補助金の活用等、研究を進めて人材拡充の可能性を探りたい。
学校生活指導員は、現在教育委員会では2名配置し、およそ原則2週間の派遣期間を設定。
しかし、重大な事案や困難な事案が発生した学校には長期派遣また再派遣するなど対応しているので、引き続き学校の実情を十分踏まえ、把握して実態に応じたより柔軟な対応を工夫したい。 #さいたま市議会 #子ども文教委員会 #育成支援制度 #育成支援枠
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